2018年6月18日中村商店と言うカットクロスやインナークロス(シェービングクロス)を作っている社長の中村さんのセミナーを聞きにGAMOスタジオ青山までお邪魔しに行ってきました。
ライオンヘアーグループ特設サイト
もうまずタイトルの段階で
バーバーをリ・ブランディングする中村商店の世界
ってめっちゃ興味そそられますよね笑
ブランディング
マーケティング
マネジメント
バーバー
カルチャー
グランドストーリー
クラフトマンシップ
ビジネスモデル
意味もよくわけわかってないけど、とりあえず横文字使いたがる僕にとってみれば最高のタイトルのセミナーでめちゃめちゃキャッチー。
しかもテクノロジー活用してサロンワークをしてる僕はこういう発信のうまい人大好きですw
Facebookでも繋がって投稿見る度に面白い人だなと思っていた中村さん。
その脳みその中を少しでも見えるんではないかと思い休みの日に行ってまいりました。
僕の個人的な復習も兼ねて内容を載せます。
まずは中村さんご本人のプロフィールから始まりました。
- 1980年生まれ(僕の11個も先輩です。)
- 岡山県倉敷市 出身
- 床屋になろうと思った理由 散髪屋って楽で楽しそうだな
学生時代のバイトから始まり、いろんなところで働いてクビになり続けて、めちゃめちゃぽんこつライフだったそうですw
(ぽんこつライフは僕の個人の言葉ではなくご本人が言っていたのでディスってるわけではないです笑)
そんなご自身の体験談を織り交ぜながら、学生や今自分の生活仕事に向けてあまりモチベーションの高くない辞めたいと思っている人たちに対しての言葉もいっぱいありました。
おそらくご本人が若いころ同じように思っていたからだとおもいます。
すごい説得力。
俺は誰かに雇われると大体トラブルのもとになる
やったほうがいいこともやらないしやるべきコトハやらない
自分自身が腐ったミカンだ
もうね。自分のことディスりまくって、めっちゃ尖った人だなーと。
あとはこんな話。
旅行の時って目的地に到着してからももちろん楽しいけど、旅の途中にちょっと寄ったお店とかその道中で仲間としゃべった言葉とか、そんなことがめちゃめちゃ面白くて、振り返ったら目的地の思い出よりも濃かったりする。
だからビジネスをやる時も同じで目標達成することと同時にその過程を最大限に楽しみ糧とする
旅の道中こそ面白い。
んー確かに。
俺は結果優先の結果第一主義やから、あんまりない感覚。
もちろん自分のところで働いてるスタッフに対しては、その過程(プロセス)を褒めてあげて伸ばしていく方針やけど、俺自身は自分で結果がついてきて初めて喜ぶスタンスで生きてきたから、確かになーって。
そしてここから中村商店というブランドが立ち上がったお話。
縫製の職人さんの日常。おしゃれ笑
もともとカッティングクロスを使おうと思うと、商品がどんだけ探してみても真っ白のナイロンのダサいデザインのものしかなくて、全然使いたいと思わなかった。
そして外国のbarberの疲れているクロスを見てみるとデザインはいかしてても丈が短かったり、実用的では無いものばかりだった。
だからないなら作ればいいというのがハジマリだったそうです。
お金をかけてやる以上損はしたくないという思いがあったので目標たてたそうです。
結構とんがったひとでめちゃくちゃな感じでお話しされてましたが意外と堅実な石橋をたたいて渡るタイプなんです。
目標を立てる
- ターゲットユーザーの設定 30代男性理容師経営者
- 数値目標 生産される製品は全て完売させる
- レギュレーション Quality ファースト
- PR ブランディングを必要とするbarberのみ伝達する
お金をかけて何かを成し遂げる。
店舗出店と同じですね。
対象をより細分化すること。
僕がセミナーでお話をする新規出店のとき目標設定のコツと同じです。
そりゃそうですよね。
お金かけてやることがちゃんと利益が出ないとただのボランティアですしね。
しかもやってておもしろくない。
いろんな人たちに喜んでもらっていて、喜んでくれた人たちが増えて、それがお金になって飯が食っていける。
もう世の中ほとんどのビジネスモデルに通づるな。これは。
中村商店のクロスを作っている工場の一部だそうで。
おしゃれですよねw
中村さんご自身が経営されてる顧客戦略もちゃちゃくチャおもしろい。
完全に1人で独立をしたいと思っている理美容師にとってみればかなり面白いビジネスモデルだと思う。
僕がセミナー でよくお話をする弱者の経営戦略についての話に通ずる部分がとてもあった。
中村商店にしろ経営されているバーバーショップにしろターゲットが細分化されより明確になっていてしかも差別化戦略がかなりすごい。お客さんが来ないわけがない。
しかもサービス業なのにも関わらずbarber側がお客さんを選んでいる。
そしてメンバー登録をしてもらい年間利用額を一括して1月に払ってもらう。
キャッシュレス決済キャッシュレス決済と叫ばれている昨今の世の中で、うちのお店も指紋認証による決済システムの導入したけど、キャッシュレス決済なんて言葉がまだまだ無かった頃からされていたからびっくりですよねw
今はその精算をするレジをする時間にハンドドリップでコーヒーをいれてお客様と談笑する時間にしているそうです。
僕がいつも出すスライドの一部
- 弱者は先発会社と差別化し 、同じやり方をしない
- 弱者は小規模 1位主義 、部分 1位主義を狙え
- 弱者は強い競争相手がいる業界には決して参入しない
- 弱者は対象を細分化する 弱者は目標を得意なもの一つに絞る
もう、ルールどうりなんですよね。
そら成功しますわ。
弱者は市場占有率一位の大手の会社以外ってことです。
もはや中村商店さんは強者の戦略に移行していってるので、始めた頃の話です。
新たな課題と取り組みについてのお話をされていました。
- 零細理髪店の事業計画立案スキル
- ブランディングの有用性と効果の理解促進
- 零細理髪店のリブランディング
- 安価で安定供給可能な製品開発と同時に、製品とともに上記の正しい情報を提供するためのネットワーク構築
要するに日本中の床屋が儲かってほしい。
儲かってくれればカットクロスが売れるから笑
なんか中村さんらしいです。w
PDCAサイクルについてのお話しされていました。
ビジネスにしろ将来にしろ有効な論理的思考を使ってやっていきましょうねの話。
これについてはまた別の記事で詳しく掘り下げます。
このあと楽天ビューティーの営業の方が一通り楽天ビューティーのことについての宣伝をして後半戦でした。
後半の中村さんのセクションがスタート。
開口一番、今回用意してきたスライドはすべて使いきってしまって質問をすることも全部前半で使い切ったからこの時間話すことがない。と。
もうね、中村さんらしいです笑
でも個人的には用意してるスライドがなくなったり用意してた話がなくなってからのほうがもっとより深い部分を見れるのでサービスタイムですw
携帯の画面をスクリーンにミラーリングしながらお店のInstagramを開きながらお話です。
とりあえずBLINDbarberが好き。てことみたいです。w
すんませんはしょりました。
Instagramにほとんど髪型の写真を載せていなくて新規集客のためのツールでは一切無い。
ということでした。
うちのお店と正反対でヘアカタログ的な使い方、新規集客のためのツールとして使っているうちからするとびっくり。
でもよく考えたら、新規集客する必要がないんでした。
もう中村さんのキャパはパンパンなんです。床屋の仕事として割く時間は。
既存のお客さんが面白いと思うこと興味がありそうなことにマトを絞って投稿しているそうです。
新規の受付は先月で終了したそうです。すごすぎる。
固定のお客様で売り上げのベースを作って自然失客の方々の分も新規の集客で補てんをする考え方とはだいぶ違います。
でも自分1人でやってるお店で限られた時間の中でお客さんを捌くのはそんなにたくさんのお客様が入らないのでそれでいいです。
1番サイクルの長い方で4週間に1回までそれ以上髪を伸ばす方はお客様にしない。
いちばん短いスパンの方で3日1回のカットも方が年間の利用で75万だそうです。
格安です。
メリケンの結野さんが言ってましたがただドローンのおじさんじゃないです。
世の中のことをめちゃくちゃ見ててもっともっと面白いことをやろうとする最高のbarber兼実業家でした。
床屋はやらなくても生きていける。
でも、やることがオレにとってのミッションだ。
床屋やってると得することがある。
面白い人が向こうからやって来てくれる。
まさにこれ。床屋の醍醐味です。
こんなサービス業他にないです。
何かやろうとした時にそのスキルを持ったお客様を想像して、その人にお仕事をお願いする。
もう俺もこればっかり。
そして最後俺がいちばんすきだった話。
中村さん自体の人生のゴールがどこにあるのか。
いつも聞かれると答えている3つの軸があるそうです。
- 死ぬまでにシアワセになること
- 生きているうちに幸せであること
- 幸せが広がること
サイコーです。いい締めでした^^
とりあえず今回のセミナーに行ってみて僕が感じたこと。
中村商店の中村さんはやっぱり時代の先を行っていて、色んなものを見ていろんな視点から、いろんなことを考えていて、、、、
でも最終的には自分が面白くて、楽しいと感じれて、幸せになることがゴールにあって。
すごく尖った人ですごいビジネスモデルで、もっともっと掘り下げて行きたい。
本気で面白い人と会ったときに感じることですが、久々にこの人の視点から世界を見てみたいなと思った。悔しいです。同じ業界にこんなにも面白いことをやっている人がいること。
俺ももっと面白いこと、もっと周りを巻き込んで。
俺も明日からまた頑張ろ。
やらないといけないことが山積みです。
中村商店公式HP